淫獣捜査スピンオフ 国民的アイドルとの休日
【3】一つ目の要望
「あッ、うふぅぅン」
徐々に柔らかくなる菊門の様子から宣言通りにアナルが開発されているのがうかがえる。
自らアナルへとバイブレーターを挿入している玲央奈の姿を想像してしまい、予想以上に昂ぶってしまうが作業を中断するつもりはない。
パンツへと脚を通してもらい、ゆっくりとずり上げていく。
「さぁ、入れるぞ」
「はい……んッ……んふぅッ……あ、あぁぁぁぁン」
前後の穴に黒光りする突起が挿入されていくと玲央奈が堪えきれずに艶やか声を洩らしてしまう。
それに構わず結合を深めていくと、すでに潤っていた膣洞の中から押し出された愛液がグジュリと溢れ出してくる。
それも無視してさらにパンツを引き上げると、根元まで押し込んでしまうのだった。
「んッ、くぅぅぅッ」
深々と挿入されて、玲央奈が身体を硬直させてプルプルと身を震わせる。
どうやら軽く絶頂を迎えてしまったようだ。グラリと傾く身体を慌てて支えてやると、恍惚とした表情を浮かべている表情が確認できた。
だが、悠長に余韻に浸らせてやるほど俺も甘くはない。
ヒップを叩いて自力で立つように促すと、最後の仕上げに口枷を装着させる。
用意されていたのフェイスクラッチマスクと呼ばれる開口具だ。
全頭マスクを装着しないのを除けば、やはり潜入時の涼子さんの姿を意識してのセレクトなのだと確信させられる。
その選択は俺をより刺激するためのものか、それとも涼子さんへの対抗心であるのかは不明だが、少なくとも前者の効果は得られていた。
金属製の筒を噛ませながら、当時の感覚をすっかり取り戻していた。
「あ、あが……」
限界近くまで顎を開かされて、口枷のベルトが後頭部で結ばれると流石に苦しそうだ。
それでも玲央奈はその中に喜びを見出しているのがわかる。
(この一年で、すっかりマゾとして開花しているな)
もともと大人びた雰囲気をもった少女だったが、今ではひとりの女性としての色香も備えていた。
潤んだ瞳で見上げられて、グッとこない方がおかしいだろう。
拘束された玲央奈を抱き寄せると鼻孔をくすぐる甘い香りに包まれながら、その柔らから体躯の感触と胸で押しつぶされる乳房の弾力を堪能する。
(ふぅ……危なかった)
玲央奈の魅力にあてられて、危うく理性が負けそうになっていた。
あのまま青い目に見つめられていたら、その場で押し倒していただろう。
その場の雰囲気からも玲央奈は素直に俺を受け入れてくれるだろう。だが、それは今回の要望には入っていないことだった。
(コントロールできない欲望は危険だからな……あくまで制御できる範囲で受け入れないとな)
理性ない暴走は、より大きな力に捻じ伏せられるのも、あの事件で身に染みた教訓だった。
どうにか落ち着きを取り戻して玲央奈との距離を離す。それに彼女は不満のようだったが、そこは気づかないふりをする。
「じゃぁ、まずは一つ目の要望を叶えにいこうか」
玲央奈が着てきたフード付きコートを拾い上げた。
防寒機能のしっかりした軍用モデルで、それを拘束した身体に羽織らせてやる。
口元をマスクで隠してフードを深々と被れば、簡単には玲央奈だとはわからないだろう。
これで野外を連れ歩くのが、玲央奈からの一つ目の要望だった。
マンションをでると、すでに深夜近くとあって周囲は静まり返っていた。
冷たい冬の空気の中、玲央奈が履くピンヒールの足音が妙に大きく響いて聴こえてくる。
「さぁ、こっちだよ」
俺が手にしたリードを操れば細首にはめられた首輪を引かれて玲央奈がたたらを踏む。
さらに大きな靴音が周囲に拡散させながら、玲央奈の姿が闇の中から街灯の下へと現れた。
羽織ったコートの前は大きく開けられており、黒革の拘束衣によって卑猥に変形させられた裸体が正面からはよく見える。
その足取りが怪しいのはアームバインダーで後ろ手に拘束されているのもあるが、その股間を覆うゴムパンツに仕込まれたバイブレーターが稼働しているからだ。
わずかにモーター音を響かせて二つの穴を貫くバイブレーターが内部でうねり、陰核に当てられたローターが振動を与えている。
淫具による刺激を受けて次々と溢れ出す体液。それがバイブレーターによって掻き出されて、パンツの隙間からポタポタと滴り、足元のアスファルトを濡らしていた。
だが、彼女を責めるのはそれだけではなかった。
ハーネスで根元から縊りだされた乳房の先端がクリップで噛まされているのだ。
鰐口に押しつぶされた乳首が、吊り下がるローターの振動によって左右に振られて、口枷を噛まされた口元から呻き声をあげさせる。
「ん、んふぅ……」
今の玲央奈には苦痛も甘美なものに感じているのだろう、鼻先からは甘えるような媚音を響かせていた。
そうした刺激を受け続けて、今やガクガクと震える脚を内股にして立っているのもやっとという様子だった。
だが俺は容赦なくリードを引いて、玲央奈に歩くように強要する。
周囲には人の気配はないが、少し歩けば飲食店などが並ぶ区画にでる。
そこには深夜まで営業する飲食店もあり、赤ら顔のサラリーマンらが千鳥足で近くの駅へと向かっていくが見えてくる。
すでに玲央奈のコートは前を閉じられて、リードを引く代わりに並んで肩を掴んでいた。
傍目には酔ってしまった彼女を連れている彼氏にも見えるだろう。
あえて人の多い通りを選らんで、玲央奈を連れ歩いてみせる。
「ほら、ちゃんと歩かないと不審がられちゃうぞ」
耳元で囁いて歩調を緩めることを許さない。
その一方で隠し持ったコントローラーでバイブレーターの出力を操作していた。
「――んッ、んんッ」
突然、肩を震わせて呻き声を上げた玲央奈に、すれ違う人々が不審そうに目を向けてくる。
だが、目の前にいるのがあの人気絶頂のアイドルである翠河 玲央奈であるとは誰も思いはしない。
せいぜい酒飲み慣れていない学生が悪酔いしてバカやっていると思っていることだろう。
「あぁ、大丈夫かい?」
心配して介抱している風に見せかけてポケットに忍ばせたリモコンを操作していた。
玲央奈の身体に装着させたバイブレーターの出力を先ほどから上げていたのだ。
ヨロヨロとよろける彼女を道端に座らせると、その隣に座り出力をさらに上げていく。
すでに絶頂寸前なのだろう。もうこれ以上は無理と目で必死に訴えてくる。
だが、操作する俺の指はそれで止まりはしなかった。
「さぁ、大勢の通行人のいる前で派手に逝ってごらんよ」
俯いて必死に耐えていた玲央奈の身体がガクガクと震えだしていた。
その震えは徐々に大きくなり、そして、ついに大きく身体を跳ね上げさせるまでに至るのだった。
「んッ、んんッ……んふぅぅぅッ」
見事に人の行き交う通りで玲央奈は絶頂を迎えていた。
だが、アルコールが入り派手に騒いでいる連中のお陰で、彼女に注意を向ける者は皆無だった。
コートの下から立ち上る甘酸っぱい牝臭も失禁によるアンモニア臭も周囲に立ちこめるアルコールの匂いが打ち消してくれるのだった。
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