淫獣捜査スピンオフ 双極奴隷たちの調教クルージング'

【4】ドッグラン&レストラン

 その後もナナによる調教は続いた。シオは激しく絶頂しながらも見掛けによらぬ体力で最後まで根をあげずに応えてみせた。
 いつしか窓から見える青空も陽が暮れはじめていた。
 
「さすがに疲れましたわね、少し夜風に当たりながら散歩して、それから食事にしましょうか」

 シャワーを浴びてサッパリとした気分のナナが声をかけると、床に転がされていたシオが気だるげに見上げてくる。
 昼過ぎからはじめた調教によって何度も絶頂を迎えさせられて流石のシオも疲れたようだ。

「豪華客船ですし、レストランもおめかしして行きましょうか」

 ニッコリと微笑んで提案するナナだが、もちろん普通に食事にいくわけではなかった。
 変態趣味のある船オーナーの所有する特別フロアだ。その特別な環境を存分に活用するつもりなのだ。
 もちろん服装にも趣向を凝らしてみる。
 ナナが自分に用意したのはセクシーなラバー製の深紅のロングドレスだ。
 首元から全身を覆い、腰を三本のベルトで締め上げ、膝下まで絞られて身体にフィットしたロングドレスだ。
 それに似合うように濃いめの化粧を施し、黒髪をアップにまとめてみる。
 仕上げにはドレス表面をオイルを塗り込み、妖しげな光沢を生み出すように磨きあげるのだ。

「さぁ、お待たせ。それじゃ、行きましょうか」

 扉から通路にでると手にしていた鎖を引いてみせる。
 続いて出てきたのは四つ足で歩かされるシオの姿だ。
 ボディスーツの上から四肢を折り畳む拘束具によって手足の自由を奪われている。そうして肘と膝に設置されたパットで犬のように歩かされているのだ。

――ヒトイヌ拘束

 そう呼ばれるのを強めているのは、頭マスクに装着された犬の耳とヒップから生える尻尾だろう。
 今度は視界も確保できるラバー製の全頭マスクの上から、棒状の枷――バイトギャクを噛まされていた。それとセットになったハーネスに犬のような耳がついている。
 それと共に肛門に挿入されたアナルバイブの基部からフサフサの尻尾が生えている。彼女が歩こうとするたびに尻尾が左右に揺れていた。

「さぁ、いくわよ、牝犬ちゃん」

 ジャラリと鎖を鳴らして歩きだすナナに引かれて、シオも不自由な四肢を駆使してゆっくりと歩きだす。
 すると身体の影でキラキラと光るものがあった。乳首と陰核を貫くリングピアスの三点を細い銀のチェーンが繋いでいたのだ。
 さらに分銅を吊るした鎖は揺れるたびに照明の光を浴びてキラキラと輝いてみせる。
 
「うッ、うぐぅぅ」

 拘束された身体を左右に揺すり歩くたびに尻尾も左右に揺れていた。尻尾の先端には錘が仕込まれており、歩くたびに連結するアナルバイブに振動を加えてきて、歩むたびに彼女を責める仕掛けになっているのだ。
 刺激を受けてバイトギャクを噛まされた口元から呻きとともに唾液をポタポタと滴らせる。
 ファスナーが開かれて露出している股間からは愛液が止まらずに溢れているのが確認できる。
 そうして絨毯を濡らしながら歩みを進めるふたりだったが、同好の趣味ばかりのフロアでは誰も気にもかけないことに驚かされる。
 それどころか、普通の犬に混じり同じように拘束された女性たちを散歩に連れ出している紳士淑女の多いことか。
 全裸姿で恥ずかしげに首輪を引かれている少女もいれば、シオのように激しく拘束されて股間を濡らしている女性もいる。彼女らがドーベルマンやブルドックなどと一緒に連れられているのだった。
 
(あの方々についていけば良さそうですわね)

 ゆとりを持って設計された通路は広々としており、ペットを連れても狭さを感じさせない。
 所々に階段とは別にスロープが設けられているのだが、バリアフリーなだけでなく今のような時にも活用するためのようだった。
 スロープを登りきると目の前にはひらけた空があった。
 夕焼けに照らされた人工芝をひきしめたちょっとした広場がそこにあった。

「あぁ、ドックランですね」

 リードから解き放たれた犬たちが嬉しそうに駆け回っている。その光景に広場の意味を理解するとともに、そこにヒトイヌ拘束された女性らがいるのがナナには面白く感じられた。
 そのうちの何匹かがこちらに駆け寄ってきて、シオに興味をもったのかグルグルと周囲をまわっている。
 戸惑いをみせるシオに一匹が鼻先を股間へと押し付けてきた。
 スンスンと臭いを嗅いでから、ペロペロと愛液を溢れさせる秘部を舐めはじめるのだ。

「んッ!? んん――ッ!!」

 驚くものの四肢を拘束具で固められてれば機敏な動きなどできない。
 次々とよってくる犬たちに秘部を嗅がれて舐められてしまう。

「あら、殿方だけでなくワンちゃんにも大人気ね。身体の方はまんざらでもないようね」

 人とは違うザラザラとした舌先による愛撫に、牝奴隷として調教された肉体は機敏に反応してしまう。
 みるみる溢れだす愛液の量は増え、いつしか媚声を響かせていた。
 それを犬の飼い主たちと楽しく語りながら鑑賞しているナナであるが、ある飼い主による提案を聞いて乾いた笑みを浮かべる。

「んぐぅぅぅッ!!」

 大の大人なみの巨体を誇る大型犬がずっしりとシオの上に前足をかけていた。
 息を荒らげながら股間でそそり勃つモノを押し当ててくる。
 その意味を理解したシオが見上げてくるが、ナナは笑みを浮かべて見ているだけであった。

「んん――ッ!!」

 ズブリと結合を果たすと、人間の男顔負け腰使いでピストン運動を開始した。
 飼い主の話では、日頃から人間の女性相手にするように躾られた犬らしく。どうすれば女を喜ばせられるか理解した絶妙な動きを見せるのだった。


 すっかり陽も暮れた中、人工芝の上にシオは突っ伏していた。
 あれから大型犬に犯されると、他の犬の飼い主たちも参加してきたのだ。絶妙な舌使いや挿入によって何度も感じさせられ、犬の精を注ぎ込まれていたのだ。
 悲しいことにシオの肉体は機敏に反応して犬を相手にしても脳が痺れるような肉悦を得てしまうのだった。

「いっぱいお相手してもらえて良かったわね」

 ナナが犬の体液で濡れ汚れた股間を清めてやる間、シオは静かだった。
 肉体の高ぶりがおさまれば彼女の感情は凪の状態に戻っており、そこには怒りも悲しみもないのだった。

「さて、それじゃぁ、先ほどの方々と食事の約束をしましたし、レストランへ向かうといたしましょうか」
 
 広場で知り合った人々とは談笑しながら親交を深めていたナナなのだ。そして、次々と食事の誘いまで受けてしまうのは彼女の社交性の高さをうかがわせるだろう。
 いずれも裏社会との繋がりが深い企業の役員たちで、彼女はこうして様々なところへパイプを伸ばしているのだ。

(今夜のお相手は、兵器産業の重役様ね)

 先方が予約していたレストランへとシオを連れて訪れると、優雅な生演奏が楽しめるテーブルへと案内される。
 すでに食事もお酒もオーダー済みで、その内容からも相手の洗礼されたセンスがうかがえる。
 教養も知識もある恰幅のよい紳士と談笑を楽しんでいると料理が運ばれてきた。

「よかったわね、ちゃんと牝犬用の食事もあるわよ」

 テーブルの下に繋がれたシオとドーベルマンの前にも食事が用意された。
 犬食いがしやすいように加工された一応高級レストランに相応しい料理であった。
 バイトギャクを外されて、犬と並んで食事をとらされる。一応、人間用の食事であるのだが、それを手を使えず犬喰いさせられるのは屈辱的だろう。
 早く食べろとばかりにナナの足が後頭部を踏みつけて、グリグリと料理へと顔を押し付けてくる。
 恥辱にまみれた食事であるのだが、マゾのスイッチが入ったシオはそれに股間を激しく濡らしてしまうのだった。
 そうして足でシオをいたぶりながら笑顔で紳士と談笑する。
 その隙間で周囲の客が連れている牝犬の様子をそれとなく観察するのだが、やはり嬉々として立場を楽しんでいる者もいれば、恥ずかしがったり哀しげにしたりと反応も様々なようだ。
 それとは対照的に、テーブルで食事をする主人たちは落ち着いた雰囲気の者ばかりで、優雅に食事を楽しんでいた。

(一番上等なレストランのようでしたし、他では様子が違うかもしれませんね)

 船内ではさまざまな交渉や違法取引が行われている。その中には人身売買もおこなわれており、停泊した港で奴隷を仕入れては競りも開催されているらしいのだ。
 紫堂と支配人がわざわざリゾート目的でこの船を訪れるはずもなく、なんらかの交渉に参加していると予想できた。

(まぁ、いまはこの状況を楽しむとしますわ)

 新鮮な海鮮をつかったムニエルを頬張りながら、ナナは目の前の紳士を魅了していくのだった。


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