淫獣捜査スピンオフ　双極奴隷たちの調教クルージング

　ナナとシオは身体を密着させたまま絶頂の余韻に浸っていた。
　薄いラバーで包まれた乳房が押し潰しあい、激しく脈打つ心臓の鼓動を感じていた。

「うふふッ、私もつられて逝ってしまいましたわね」

　頬を紅潮させながら微笑んだナナは身を離すと、ズルリと挿入していたペニスバンドを引き抜く。
　腰に装着されているブラックメタルのディルドゥは愛液が滴るほどずぶ濡れであった。

「さぁ、殿方と同じく清めてもらう前に拘束をかえましょうか」

　シオの手足に繋がれていた鎖が外された。おもわず倒れこみそうになる彼女を受け止めると、その両腕で背後に揃えさせる。
　次にナナが手にしたのは、アームバインダーと呼ばれる黒革製の大きな拘束具だ。
　先が絞られた袋に背中で伸ばした両腕をいれていく。
　指先から肘、そして二の腕とスッポリと覆われると、今度は袋口から伸びる二本のハーネスを交互の肩から反対の脇へと通していく。
　ちょうど胸の上で交差された二本のハーネスは、脇の下で袋口に連結される。
　ハーネスの長さを調整すれば、もう自力での脱出は不可能になってしまう。
　その上、袋に取り付けられたベルトを次々と引き絞られて、肘の前後、手首と袋が密着して、より左右の腕を引き寄せていった。

「うぅッ、くぅぅッ」
「もっと絞めても大丈夫そうね」
「や、やめ……あぅッ」

　背後で肘同士がくっつくほどベルトで締め上げられると腕は曲がり肩が背後へと引っぱられる。そうして、胸をはるような姿勢をが強要されるのだ。

「普段の澄ました顔が嘘のような、いい顔だわ」

　苦しげに歪められる顔を見下ろすナナが次に選んだのは、ゴム製の全頭マスクだ。それを頭部に被せていった。
　密着度の高いゴム製のマスクはピタリと肌に張り付き、顔の輪郭まで表面に浮き上がらせる。
　余った白髪も全頭マスクに押し入れると、個性の消された肉人形が出来上がる。
　唯一、露出している口元がなんともエロティックに見える。
　だが、それすらも新たな拘束具によって消されてしまう。
　それはフェイスクラッチマスクと呼ばれる開口具だ。

「う、うぐぅ……がはッ」

　不安げに薄く開かれた唇を押し広げるようにして、口枷に装着された金属筒が強引に噛まされる。

「ほら、しっかり咥えなさいな」
「はがッ、あががぁ……」

　金属筒を口腔に押し込まれて限界まで開かされた唇を隠すように黒革の枷が覆い、付属のベルトで頭部に固定されていく。
　頬に食い込む左右のベルトに加えて、鼻の両脇から頭頂へと続く三本目のベルトが後頭部で交わり、カチリッと南京錠で施錠されてしまう。

「はあぁぁぁぁ」

　黒いラバーと黒革によって完全覆われてしまった頭部。口元に設置された金属製の丸穴からはシオの歯と濡れ光る口腔が覗き見える。
　しばらくするとそこから舌先が出てくると、溜まってきた唾液が糸を引いて垂れだすのだった。

「さぁ、奉仕の時間ですわよ」

　激しく拘束されて視界すら奪われた状態で、ソファに座ったナナの足元に膝をつかされると、シオは自らの体液で濡れ汚れるディルドゥを口で清めるように強要される。
　開口する金属筒の穴へと侵入してくるディルドゥを彼女が拒むことなどできない。
　圧倒的な質量で口腔を満たし、その長大さで喉奥まで圧迫されてしまう。

「ぐッ……うぐ……ぐぇぇぇッ」

　喉奥を突かれて反射的にえづいてしまう。だが、いくら苦しもうがディルドゥは止まらない。
　まとわりついていた愛液と逆流する胃液を吹きこぼしながらも、なんとか受け付けていくしかないのだ。
　そこは支配人による調教を受けてるだけあって、苦労しながらも極太のディルドゥを根元近くまで飲み込んでみせるのだった。
　そうして、ゆっくりと頭部を前後に揺すって、咥えたディルドゥを清めていく。

「うふふ、偉いわね」

　馴染むにしたがい徐々にスムーズな動きになっていくフェラチオ奉仕。
　奴隷の熱心な奉仕を受けてナナは上機嫌であった。黒いラバーで覆われた頭部を優しく撫でながら、妖艶に微笑む。
　だが、すぐに嗜虐欲が湧き出てくるのだろう。両手でガッシリと頭部を掴むとイラマチオを交えて喉を犯していくのだ。

「うげッ、げぇぇ……」

　奴隷が苦しげに呻くほどに、嗜虐者は恍惚とした表情を浮かべる。
　その一方で、激しく責められているシオも隷属する悦びに浸っていた。
　苦しさにマスクの下で涙を浮かべ、鼻水を垂れ流す一方で、秘部を激しく濡らしてしまうほど感じているのだ。
　酸欠寸前に追い込まれて意識を朦朧としながらも、何度も軽く逝ってしまっている。
　それを同じ奴隷の身分でもあるナナはちゃんと理解しているのだった。

「ホント、よく調教されているわ」

　ディルドゥを抜き去った口穴へと足の親指を押し込めば、鼻息を見出しながら嬉しそうに舌を這わせていく。
　グリグリと親指を押し込みながら、そのマゾとしてのシオの反応を観察していくのだった。


「さぁ、もっと啼かせてあげるわね」

　首輪に繋いだ鎖をひいてシオを立たせると、ヨロヨロと足取りが怪しい彼女を連れて行ったのは数ある部屋の中にあるプレイルームだった。
　拷問室をイメージしているのだろう。天井から鎖に繋がれた枷が吊るされ、拘束椅子や磔台など様々な設備が揃っていた。

（面白いものがありますわね）

　その中からナナが選んだのは乗馬マシーンだった。
　馬の胴体部分を再現した上に鞍がセットされている。そこへ後ろ手に拘束されたままのシオを跨がらせていった。
　足を置くバーが備え付けられており、そこにヒールをはいているシオの足を置くと備え付けられた枷で足首を固定してしまう。
　続いてナナも軽やかにマシンの上に立つと、首輪の鎖を天井から吊るされるフックへと繋げるとわずかな緩みをもたせた。

「これだけでは貴女も楽しめないわよね」

　ニッコリと笑うナナは、目の前にあるシオの頭にリビングから持ってきたあるものを被せていく。
　それは彼女がはいていた黒いストッキングとハイレグショーツだった。
　全頭マスクで覆われ、フェイスクラッチマスクを装着されたシオの頭部。その口に噛まされた金属筒に丸めたストッキングを押し込み、逆さまにされた黒いレースのショーツを被せていくのだった。

「うッ……うぇッ……」

　ムワッとするすえた匂いに反射的に蒸せてしまうシオだが、ショーツによって筒穴は塞がれており、吐き出すこともできない。
　その無様な姿にナナは吹き出してしまう。

「ごめんなさいね、今日は日差しも強かったから、随分と汗もかいてしまっているけど気にしないでね」

　意外に効果のあった臭い責めを楽しんだあとは、わずかに腰を上げさせて漆黒のボディスーツの股間に備えられたファスナーを全開にしていく。
　秘部どころか肛門まで完全に露出すると、秘裂だけでなく肛門までグッショリと濡れていた。

（準備もできてるわね）

　再び座らされた鞍には前後に配置された穴が開けられている。本体に取り付けられた操作パネルを設定することで、そこからバイブレーターがせり上がってくるのだ。

「――むぅッ！？」

　先端から潤滑用の性感ローションをトロトロと吹きこぼしながら二本のバイブレーターが押し当てられる。
　まるでドリルのようにゆっくりと回転しながら、秘穴へとローションを塗りつけながらゆっくりと埋没していくのだ。

「んッ、んんッ」

　思わず腰を上げそうになるものの、先ほどまでのプレイで足腰に力が入らないのだ。
　プルプルと小鹿のように震えて立ち上がれずにいる間に、バイブレーターの侵入が開始される。
　すでに愛液をタップリと垂らしている秘唇は容易に侵入を許してしまう。膣壁を擦りあげながら深々と結合を深めていくのだ。
　後ろの菊門に関しては少々手こずる。だが、前門を貫かれては動けず、その間に入念にローションを塗りつけて丹念に解されれば時間の問題だった。

「――ぐふぅぅッ」

　ズルリと先端が入り込めば、あとはズルリ、ズルリと数珠繋ぎになった本体があとに続く。
　そうして前後の穴を深々と貫かれたところで、マシンは本格的に稼働をしはじめた。
　馬がゆっくりと歩き出すようにシオが跨がるボディが前後にスイングを開始する。
　それが段々と早くなると馬の小走りのように腰かけたシオの半身が前後に揺れ始まるのだ。

「徐々に早くなってきますわよ」
「ふぅ……ふぅ……んんッ、ん――ッ」

　徐々にマシンの速度が加速して、スイング幅も大きくなる。それに併せて跨がるシオの身体も激しく上下するようになっていく。
　そのたびにボディスーツ越しに砲弾のように絞り出された乳房がバウンドして、その量感を大いに感じさせた。
　シオの腰が浮きたびに、鞍との隙間に二本のバイブレーターが見えるようになってきた。
　突き上げられ、抜き差しを繰り返されるバイブレーター、そのボディを濡らすのはローションだけでなく、ひと突きごとに溢れだす量が増していく愛液だ。
　すぐにバイブレーターだけでなく、鞍やシオの股間を激しく濡らしていくのだった。

「ふッ……ふぐぅッ……ぐぅぅぅッ」

　シオが全頭マスクで覆われた頭を揺すり、ファイスクラッチマスクの筒穴から艶かしい声を振り撒いていく姿に、ナナも満足そうだ。
　さらに操作パネルをタッチして、動きを追加していく。

「いい感じですわね。なら、これも気に入るかしら」

　それまでは直立しただけだった二本のバイブレーターが、まとった粘液を撒き散らしながら振動すると自身もうねりはじめたのだ。
　途端にシオの声にもますます熱を帯びていく。うねるバイブレーターの動きにつられるようにして細腰も妖しく蠢くのだ。

「ほら、もっと腰を振りなさいッ」
「ん――――ッ」

　パンッと乾いた音が響きわたった。ナナがパドルで目の前で揺れるヒップを叩いたのだ。
　そうすることでシオの媚声がさらに高まっていた。
　それに負けずと、次々と打ち込まれるパドルの打撃に押されるようにして乗馬マシーンに乗せられた女体はさらに大きくバウンドする。
　少しでもバランスを崩すと鎖で吊るされた首輪が喉を絞めつけてしまう。
　それすらも乱れて快楽のスイッチが入ったシオには、快楽を得る刺激になってしまうのだ。

「ホント、お人形さんのような普段が嘘のようね」

　この激しいギャップをもった乱れようも彼女をが人気の理由だった。
　どんな責めにも耐え抜くクールビューティが、自らの手で激しく乱れさせる。それによって顧客は高い満足感を得ているのだった。