魅惑の女 −喰らうは禁断の果実−
【2】 犯される女
数々の女たちの体液を吸い込んでドス黒く染まった麻縄。それを手に狩野は獲物を狙う野獣ように目を爛々と輝かせる。
キッっと睨みつけ気丈にふるまる京香であったが、対峙しながら徐々に奥へと追いやられてしまう。
「なにをやっていたか……だって? へッ、娘の身になにが起こったか、すぐにその身体に教えてやるよ」
「ふ、ふざけないでッ」
乾いた笑みを浮かべる狩野に京香は手を振り上げる。だが、平手が頬へと一閃する寸前、その手首は簡単に掴まれてしまう。
「くッ、て、手を離しなさいッ」
「娘も顔に似合わずお転婆だったが、アンタも意外に気が強そうだなぁ」
狩野は相手が抵抗するほど燃えるサディストであった。手を引き剥がそうと足掻く京香にニタリと笑うと、そのか細い手首をそのまま背後へと捻りあげる。
当然、京香も抵抗を試みるが鍛えられた男の腕力には敵わない。両手首に麻縄が巻かれてすぐに両腕の自由を奪われてしまい、縄尻が胸へとまわされていく。
「あぁ、やめなさいッ……くぅ、やめてぇ」
「いいねぇ、もっと抵抗してくれよ。娘も反抗的で俺を楽しませてくれたぜッ」
上下から乳房を挟み込むように胸元に縄を巻きつけ、脇の下で胸縄をさらに締め上げていく。慣れた手つきで着物美人に縄掛けしながら、狩野は娘の身に起こったことを楽しそうに耳元で語って聞かせた。
狩野は気に入った女を集団で牝奴隷に調教する鬼畜サークルのメンバーであった。
今回は彼が目をつけた鬼咲 麻沙美がサークルのターゲットに選ばれた。
学友たちに囲まれて歩く彼女の姿が彼の目に止まったのだ。落ち葉が舞う中、背中まである黒髪を靡かせ、楽器ケースを手にして歩く姿は、まさにお嬢様といった雰囲気だった。
少し勝ち気なそうでありながら、照れたように微笑む姿に、狩野は見惚れてしまった。
すぐさま仲間に協力を仰ぎ、音大に通う彼女の生活サイクルを入念に調べあげる。
そして、帰宅の瞬間を狙って襲撃したのだ。
マンションのセキュリティ回避も慣れたもので、玄関を開けたところを背後から強引に押し入った。
(お嬢様らしい外見で勘違いしてたが、娘も随分と気性が荒かったよな)
突然のことに事態を把握できないうちに麻沙美はリビングへと追い立てられる。そこで普通なら悲鳴をあげるか、怯えて立ち竦むものだ。
だが、すぐさま彼女は抵抗を試みてきた。手にしたカバンを顔に投げつけて、狩野の視界を塞ぐと同時に急所である股間を蹴りあげてきたのだ。
切れのある動作には迷いがなく、喧嘩慣れしている者の動きだった。これが狩野以外のメンバーなら不意をつかれて悶絶していただろう。
だが、総合格闘技のジムに通う狩野は、冷静に麻沙美のキックをさばき、逆にその腹部へと強烈なアッパーを喰らわせていた。
容赦のない一撃に身体をくの字に折り曲げて胃液を吐く。そのまま膝をついたところを押し倒せば、あとは一方的だ。
馬乗りで抑え込むと、彼女が大人しくなるまで拳が降り注がれられたのだ。
そうして、抵抗する気力を削いでから衣服を破り捨て、全裸にすると拘束具で自由を奪っていく。
残りのメンバーとの連携も手慣れたもので、その間に人目を避けて次々と荷物を室内に運び入れて、高級マンションを調教部屋へと変貌させていった。
そうして、鬼畜サークル五人による輪姦がはじまる。
(だが、処女を奪われて全員に中出しされても、泣き叫ぶどころか睨みつけてきやがった。反抗的な態度で、久々に調教のしがいのある女だったよ)
彼らは嫌がる摩沙美を強引に押さえつけ、ガラス製浣腸器で次々と薬液を注入する。そうして妊婦のように腹がパンパンに膨れるまで大量注入すると、排泄できぬようにとラバー製のアナルストッパーで栓をしたのだ。
「――こ、殺す、絶対に殺してやるッ」
噛みつかんばかりの勢いで息巻いていた麻沙美だが、すぐにグルグルと腸鳴りをさせて腹痛で苦悶の表情を浮かべる。
その表情を肴に酒を飲んだ彼らは、麻沙美をサンドバッグのように吊るし、交代で腹部に拳をめり込ませながら笑いあった。
そんな彼らの鬼畜ぶりに反抗的だった摩沙美も、ついには屈することになる。レンズの前で涙ながらに調教して欲しいと懇願し、屈辱の奴隷宣言までさせられたのだった。
(反抗的な女が睨みながらチ×ポを咥えて、ブリブリと無様に排泄する姿は、いつもながら最高だったぜ)
それからは最低限の睡眠をのぞき、常に快楽漬けの毎日だ。
穴という穴が犯され、人の尊厳を奪うようなハードな調教が施された。
そして、少しでも反抗的な態度をとればキツイお仕置きが待っていた。乳首やクリ×リス、ラヴアと次々にピアスが施され、最後には鼻輪までされると流石の彼女も大人しくなる。
調教の進んだ今では拘束されただけで激しく濡らし、穴という穴を同時に犯されないと満足できない肉体にまで改造されてしまっていた。
「そろそろ調教にも飽きてきたし、変態な金持ち連中にでも売っちまおうかと考えてたが……セレブ母娘のセットならもっと高値で売れそうだからなぁ。娘ともレズらせてやるから、アンタも俺らを楽しませてくれよな」
「そんなこと……くぅ……今なら……まだ……まだ無かったことにできますッ、だから……後悔しないうちに……」
「なに寝ぼけたこと言ってるんだぁ? 後悔するかよッ、それに娘が散々犯されたってのに許せるってか? そんな訳ねぇだろッ」
必死に説得を試みる京香の言葉を無視して、獲物の耳元でネチネチと語りかけながら緊縛を完成させていく。
「よぉし、やっぱ着物には縄だよなぁ」
「あぁ、こんな……うぅ、ほどいて……」
「何言ってるんだよ、あんたも旦那が長期赴任中とかでいねぇから寂しい身なんだろう? 俺たちが娘同様に狂うほどイカせて喜ばせてやるからよぉ」
着物姿の美女に縄掛けしたのは初めてとあって狩野も興奮が隠せない様子だ。
京香を突飛ばし、エアマットの上に縛り上げた身を転がす。乱れた着物からスラリとした長い素足が覗くと乾いた笑みが浮かぶ。
足袋をはいた細い足首を掴み引き寄せると、雪のように白い肌に指を這わせていく。十代の娘にも劣らない美肌で、掌にもち肌が吸い付く感触など、今までものにした女たちよりも素晴らしかった。
「すげぇ、どうやったらこんなの維持できるんだよ」
「いやぁぁ、やめてぇ」
嫌悪の表情で、必死に身を捻って後ずさろうとする。それを再び引き戻して今度は胸元を強引に押し広げた。
窮屈そうにおさめられた乳房がすぐに露になり、狩野は鷲掴みにする。
根元を麻縄で締め付けられ突きだされる双乳に指を埋めていく。こちらも形といい弾力といい申し分なく、欲望のままに激しく揉みたて紅く痕を刻んでいった。
「うッ、はぅ……や、やめて……うぅン……ください」
「すげぇ、すげぇ、なんだよこの身体はよぉ」
もはや京香の言葉は聞こえず、目の前にある魅惑の肉体に狩野は憑つかれたように貪る。
舌を這わし、硬く尖りはじめた乳首を噛むと、京香は憤悔の表情で顎を反らす。それが狩野の興奮を煽る。
あらゆる京香の反応が彼には心地よく、嗜虐欲を昂らせていく。
「へッ、へへッ、よーし、よし、犯してやるからな」
すでに狩野の興奮は最高潮になっていた。緊縛された身体を裏返し、高々と尻を突きだす姿勢を強要する。
邪魔な着物を巻き上げれば、プリっとした桃尻が現れる。染みひとつない綺麗な双丘、その谷間を隠すモノはない。
「へぇ、ノーパンで来たのかよ、実は若い男に犯されたくて期待して来たんだろう?」
「あぁン、ちがう……違います」
「こんなに激しく濡らしてよぉ、物欲しそうにオ×コをパクパクさせてる癖に嘘をつくなよなぁ」
すでに充血した秘唇の間から激しく愛液が溢れだし、太ももを伝うほどだ。後ろ手に縛られた身体を支えるためにエアマットに顔を押し付けながら、濡れた瞳で必死に否定しようとする。
だが、イヤイヤと身体を揺する姿も興奮しきった狩野には、それが切なげに求めているようにすら見えてしまうのだ。
カチャカチャと慌ただしくベルトを緩めると、もどかしそうにズボンを脱ぎ捨てる。すでに自慢の男根は痛いほど勃起しており、先端からはトロトロと溢れだしたカウパー氏腺液が肉茎を濡れ光らせていた。
「おら、入れてやるぞ」
「あぁぁ、だめぇぇ」
狭い入り口を抉じ開け、先端が埋没すると激しく腰を振って挿入を深めていく。
張りのあるヒップの谷間に、楔のように打ち込まれ、濡れ光る肉茎を見下ろして狩野は口端を吊り上げる。
「おらッ……入ったぞ、オラオラッ」
「はぁぁ、あぁぁン」
「くぅ、なんだこりゃ、ウネウネと中で絡みつきやがる」
肉襞が蠢くように絡みつき、肉茎を強烈に締め上げてくる。
京香が心でいくら拒もうとも、肉体は陵辱者の肉棒を受け入れてしまっていた。それが悔しく、悲しいのだろう。悲しげに眉を寄せた顔を背けるものの、ピストン運動を受けると途端に甘い吐息を漏らしてしまうのだ。
犯す狩野の方も甘美すぎる肉壺に、実はさほど余裕はなかった。
その上、清楚な貴婦人のような容姿でありながら、娼婦のように淫らに反応する姿が彼をさらに昂らせ続けているのだった。
「くぅ、マジかよ……くそぉ……ま、まずは一発目だ」
「あぁぁ、だめぇぇぇ」
「おらぁ、喰らいやがれ」
犯された女を焦らし続け、自ら逝かせてくれと懇願させるのが大好物なサディストの狩野である。そんな彼が童貞のように肉欲のままに腰を振り、早々に堪えきれずにいた。
我慢の限界を越え、勢いよく腰を打ち付ける。子宮をグリグリと押し上げながら、雄叫びを上げながら腰を震わせて射精する。
「おぅッ、おぉぉぉ」
「いやぁぁぁン」
子宮へと大量の白濁の精を浴びせられ、緊縛された女体が痙攣する。
悲痛の叫びをあげた京香ではあるが、そこには陶酔の響きがまざりはじめていた。
それに気づき、狩野は目の前の女を征服したという達成感に浸る。同時に自分だけのものにしたいという欲望が芽生えはじめていた。
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